スローファッション
最近よく耳にする「ファストファッション、スローファッション」って何?

リサ
いよいよ冬の始まり、衣替えの季節。
天気がころころ変わると服もその度に変えなきゃいけないから忙しい。
でも私みたいに服が次々と捨てられていくのはもったいないと思ったり、衣替えの度にファストファッションをサポートするのは嫌だっていうあなたに、スローファッションガイドを作ったよ!
ファストファッションとは、大きなリテーラーが流行だけのためにたくさん作る安い服のこと。大きな服屋さんといえば!で思いついたブランド名は多分ファストファッションのリテーラーの一つ。
服の使い捨て
ファストファッションは、簡単にいえば服を使い捨てにするっていう概念。
でも服を使い捨てにすると製造の過程でも、消費の過程でも問題がたくさん出てくる。
エシカルな面でも悪いところはたくさんあるけど、今回は環境的な理由だけにフォーカスするよ。
製造
服を一枚作るのにも、資源はたくさん必要。例えば、綿のシャツを一枚作るのには2,700L(大人が2年半で飲む水の量と同じぐらい)、ジーンズには9,000L(お風呂45回分)の水が使われてる。世界中の水汚染の20%は、この服製造の過程で使われる水によって発生してる。更にジーンズを一着作るのに車で130km走るのと同じぐらい温室効果ガスを出すんだって!
製造過程は服を作るための資源だけじゃなくて、その資源とか出来た服とかを運搬するコストも含めなきゃいけない。それも考えると実は、汚染に関しては石油の次に一番大きいのが衣類産業。
最近は、ファッションが生み出す環境問題を考慮してよりエコロジカルな生地を使ったりするブランドもある。もちろん、エコロジカルな生地を使ってデザインと製造のプロセスに気を使った服は、そうじゃない服よりも全然良い。けど、ファストファッション業界のビジネスモデルは服を次々にデザイン、製造してもっともっと買ってもらうことで成り立ってる。だから、業界の基盤がサステイナブルじゃない。全体を見ると、エコロジカルな服は他の服を買うよりは地球に与えるダメージが少なくなってるけど、やっぱり一番エコロジカルな選択は服をそんなに買わないこと。それと、前に書いた資本主義の記事(http://spiral-club.com/how-much-is-nature/)でも説明したけど、私は綿とか水とかの天然資源に勝手に値段をつけて、それをどんどん売ることで儲けるのは間違ってると思う。
じゃあ、ファストファッションに代わるスローファッションって何だろう?
サステイナブルファッションとも呼ばれるスローファッションは、クオリティと長期性を重要視して服をデザイン・製造・消費しよう!っていう運動。
シンプルな解決法だけど、スローファションなら製造の過程がゆっくりになるから使う資源も抑えられるし、ゼロ・ウェイスト生活も出来る!でも、具体的にどこから始めればいいんだろう?っていうあなたへ、
*今日から出来るスローファッションガイド*
ステップ1・捨てない
廃棄物を増やさない為に、もう既に持ってる服で気に入らないものがあったらゴミ箱に捨てるんじゃなくて、誰かにあげよう。友達や親戚に聞いてみてもいいし、災害地とかに寄付が出来るかもしれない。もし服が破れたり壊れたりしてるなら、直してみよう。自分で出来ない場合は服直しのサービスに頼んでみよう!服を長持ちさせる為になるべく洗濯しない(何回か続けて着る)とか、洗濯するときは低温の水を使うっていう心がけも大切。
ステップ2・買わない
必要のないものなら、無駄にたくさん買わないようにする。一回しか着ない様な服なら友達から借りれるし、もしかしたら友達がもう着なくなった服は貰えるかも!友達と気に入らない服をお互いあげあうイベントをしても楽しいと思う。私の持ってる服はほとんど友達に貰ったものか、家族からこっそり盗んだもの…(お父さんごめん)
他にも、服を買わずにすむ方法はある。例えば、兄弟とかパートナーとかと服の共有。そうすれば数人分の服が着れるからバリエーションも増える!海外に住んでる人は、もしかしたら近くにClothes Libraryがあるかも?
ステップ3・買うなら…
服買わない!っていってもやっぱり貰い物にも限度がある。そういうときは、なるべくフリマや古着屋さんに行って中古のものを買おう。もう既に製造されてるものならこれ以上資源を使ったり空気とか水を汚染することは無いし、個人の好みにもよるけど、私は同じ服がたくさん並んでる普通の服屋さんよりもスタイルとか年代とか色が多様な服がたくさんある古着屋さんの方が好き。あと、古着屋さんはお財布にも優しい!
おわりに
この記事でいろいろアドバイスはしたけど、別に今すぐ全部やれ!ってわけじゃ無い。私も下着と靴下は新品で買うし、必要以上のない服を買っちゃうときもある。ファストファッションは都会に住んでればあちこちにあるものだし、流行を追いかけて「ちゃんとした」服を着てないといけないっていう社会的な風潮もある。そんな中でスローファションするのはちょっと難しいけど、古着には古着の良さがあるし、流行りの服じゃなくてもおしゃれはおしゃれだと思う。だから地球のことも考えて、少しずつでも自分のペースでスローファッションに替えていこう!
Sources
- https://www.unenvironment.org/news-and-stories/story/putting-brakes-fast-fashion
- https://www.wri.org/blog/2019/01/numbers-economic-social-and-environmental-impacts-fast-fashion
- https://www.ellenmacarthurfoundation.org/assets/downloads/publications/A-New-Textiles-Economy_Summary-of-Findings_Updated_1-12-17.pdf

リサ
1998年神奈川生まれ。公園と海を心から愛する。現在はオランダの大学でリベラルアーツを専攻、自然と人間がどう共存しているのか・できるのかを、地理、哲学、サステイナビリティーの観点から勉強中。大学では情報を受けてばっかり!たまには自分から表現・発信したい!と思いSpiral Clubに参加する。もっと詳しく


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