「いま日本がやるべき気候変動対策ってなんだと思う?」

第2談:MOEGI & 松岡 美範

2019.01.31 FUJIGARA

FUJIGARA

ああい!みなさま、こんにちは。おふじです。その後いかがお過ごしですか?

おふじはここ最近、もうすぐそこまで、あの太陽の季節がやってきているのを感じています。

梅雨も存分に楽しんでいて、あえて雨に濡れながら踊って帰ったり、それで風邪ひいたり、でも踊りたくてウズウズしたり。お気に入りの梅雨の過ごし方、あったら教えてね。

ということで、今月も始まります。おしゃべり連載 第2談!

この連載では、毎月おふじがくじで引いたひとつのトピックについて、

これまたくじで当たった2人のメンバーにとことん話してもらうっていう企画です。

今回のトピックは「いま日本がやるべき気候変動対策ってなんだと思う?」

そして、今回くじで当たった対談者はこの2人!

MOEGI

1994年生まれ。東京都出身。映画や本、スポーツや異文化など関心の幅が広い。中学の時にもらったフリーペーパーをきっかけに環境問題を意識し始める。明治学院国際学部にて「環境と文化」ゼミ先攻。現在Spiral Clubでわたしたちと環境の距離を縮めるために、何ができるか修行&模索中。350.orgにてダイベストメント*1を広げる活動を行なっている。

松岡 美範

松岡美範。国内外でウミガメ、サンゴ礁、イルカなどの海洋保全活動に参加。夢は鯨類と泳ぎ、オサガメと出会うこと。今後学びたい事は、クジラのソングやヒートコーラル、海に関する神話と、科学の親和性。知識・感情共に豊かな海洋ジャーナリストを目指す。最近では、Earth Day や Jwave radioにてサンゴや海の話をしている。

普段いっしょにふざけているモエギ、もはやジュゴンのミノリ、

この2人からどんな話が飛び出すんだろう?

それではおしゃべり、はーじめっ!

深刻化する気候変動。

でも、まだ他人事?

この日本で、私たちにできることとは。

ふ:2人とも今日はありがとう!このトピックをくじの中に混ぜた理由として、日本って気候変動に対する動きが遅れているなっておふじは思ってるんだけど、それって危機感が他の国よりも全体的に薄いからなのか、はたまた国民が行政に任せすぎているのか、どうなのか?…って。FFF(Fridays For Future)の盛り上がりを見ていて、より考えるようになったの。モエギ(以降、モ)は日本でFFFのバックアップをしているけど、近くでそういうムーブメントを見ていて、今の日本の動きをどう感じる?

モ:FFF*2は日本でも広がっていっているけど、日本の子たちは海外の子たちに比べて、自分たちの力をまだ信じきれてないというか、恐る恐るやっている部分があるなって感じる。それは多分、日本の政府は国民が動いてもなかなか反応してくれないとか、そういったイメージもあってだと思う。ミノリ(以降、ミ)は、グレタが動き出した時どう思った?

ミ:もし日本で同じようなことが起きていても、こんな広がりにはならなかっただろうな、って思った。周りも意識が高かったからこそ、グレタが発言したことを拾って、あれだけ大きなムーブメントになったのかなって。日本ではまだ「気候変動」っていうと、「プラスアルファのもの」みたいな扱われ方だけど、それが一つの問題として扱われるようにならないと国全体の動きには繋がらないのかなって思う。

それに、政府が動くまで待つのって、すごく時間がかかる。そこには企業の動きも関わってくるし。だから、他の国はやってるのに先進国である日本はやってない、ってプレッシャーがあることではじめてルールを作ることができるのかもしれない。

fujigara_spiral club

ふ:この間、やっと三菱UFJが新規石炭火力発電への融資を止めるって声明を出したように、企業が気候変動や環境問題に対してポジティブな視点を持って活発に動いていくことは大事だよね。でもNGO団体とかが活発に動いて経済的にも影響力のある企業に対してプッシュはしているけれど、もっと個人でできることってないのかな?

モ:それ最近すごく考えてて、私はベジタリアンではないけど気候変動の観点からなるべく肉を食べないとか、マイバックやマイボトルを持ったりとかはやっているけど、自分が実質的にこれだけのCO2を削減するアクションができてます、っていう目安は今のところ全くない。CO2に関する情報や数字はたくさん世に出てるけど、全然危機感が煽られないというか…いやあ、やっぱ遠い話に感じない?もっと身近な生活の中で使える目安があるべきだなって思う。

ミ:私も個人としてやっていることって、署名に参加したり、ペットボトルを使わないようにしたりぐらいだけど、会社の人で一人、スパイラルの話をしたらペットボトルを全く使わない生活を始めた人がいて、そうやって、自分が発信することで周りへ伝えていく・周りを変えていくっていうことも、個人でできる一つのアクションなんじゃないかなって思う。

ふ:そうだね!知らないことは悪いことではないから、知った段階でどこまで行動に移せるのかが鍵になってくるのかも。だから、現在の地球の状態を知って「何かしたい!」って思った時に、すぐ行動に移せるアイデアや選択肢が必要になってくるね。

ミ:たしかに。あと、知る方法の一つとしては、やっぱり教育の場でもっと気候変動について考える時間を作ったほうがいいのかも。

モ:そうだね。それは子どももだけど、大人も必要だと思う。結局、教育の場にいる大人が気候変動の問題について知らないと、子どもたちにも伝えられない。それは学校だけじゃなくて、日本の経済を動かしてる企業とか、業務に直接的な関係がなくても何が原因で今地球環境がヤバイのか?ぐらいは知る時間を設けたほうがいい。

この間、久しぶりに会った友達に「今なにやってるの?」って聞かれて、働いてる350の話をなるべくクリアにしようと思ったんだけど、やっぱり環境問題に関心のない人たちからすると「石炭火力」って言葉を使うだけで「ああ、すごくコアなことやってるんだね」ってなって、そこで話がストップしちゃった。でも石炭火力って、世界では「もうやめよう」って方向で動いているし、それってCO2の排出に大きく関係していることだから、「石炭火力」と「CO2」、「石炭火力」と「温暖化」が結びつかない人が多い今の現状はあまりよくないと思う。

fujigara_spiral club

ふ:「CO2が増えすぎると良くない」「温暖化が進むと良くない」ってことはわかってるけど、「何が原因で」とか「じゃあどうすればいいの?」っていうことを掘り下げる機会って、あまりない気がする。

モ:プラスチックの問題とかは私たちが直に触ったり使ったりしているものだからある程度イメージしやすいと思うけど、CO2とか温暖化って、直に見ることができないからわかりづらい。石炭火力発電所も私たちが住んでいる場所から遠いところにあるから、近くに住んでると感じる空気の汚染とかも、正直わからない。

ミ:うん、そういう物理的な距離の問題もあると思うけど、地方やいろんな国で起きている気候変動が原因による災害や風評被害とかも、「知らない地域や別の国で起きていることで、自分たちが住んでるところでそういった被害はないから関係ない」って考え方も根本にあると思う。自分たちには問題ないからいいや、って。

fujigara_spiral club

ふ:自分たちが地球の上で生活する以上、必ずそこには地球の資源との交流が発生してくると思うんだけど、ある一定のところまでいくと、その「循環イメージ」が途切れてしまう人が多い気がする。もちろん情報として「気候変動が原因で被害を受けている命が世界にはたくさんある」っていうことを全く知らないが故にイメージできない人もたくさんいるとは思うんだけど。

ミ:このあいだ知り合いに、「環境問題って結局中国の人たちが動いてくれないと解決しないよね」って言われたんだけど、そういう間違ったイメージというか、偏ったイメージを持っている人も結構いるのかなって感じた。

モ:最近では中国も石炭火力発電を止めて再エネにシフトチェンジしたり、環境問題に対してすごく頑張って取り組んでるんだけどね。

ふ:上海では電気バスを導入し始めてるみたいだしね。

小さなコミュニティから、大きな変化へ。

スパイラルだからこそできるムーブメントって?

(一羽のアゲハ蝶が前を通過)

モ:あ!えっと、モンシロ…

ふ:いや、アゲハだよ。

モ:アゲハか〜

ミ:綺麗だね〜いろんな色がいるよね。

ふ:青いのとか、黒いのとか。

ミ:なんかさ〜、いいよね。こうやって小さな生き物をみて、みんなでこうやって感動したり、話せるの。

モ:(おふじの肩をバシバシ叩きながら)ねえ!捕まえて!

ふ・ミ:ダメ!!!!

モ:・・・

ふ:うあ!話が外れた!なんだっけ!!

ミ:中国のイメージとか、環境に対して先進的、って話かな?

ふ:そうでした。ありがとう、ミノリ。

モ:あの、ちょっといいですか。

ふ:笑 はい、モエチョロさん。

モ:はい。中国みたいに環境へ配慮した政策に少しずつ変えていくことも必要だと思うけど、日本はまず<気候非常事態宣言>をしたほうがいい、てかしてほしいって私は思ってて。2016年にオーストラリアから始まって、「現在の気候変動を認めます」「自然環境が危機的状況だということを認めます」って市民に伝えるための運動なんだけど。アイルランド、ウェールズ、ロンドン、バンクーバーとかでもすでに宣言されてて、そうやって国や自治体が「気候変動を認めます」って言ってくれることで市民も問題に気付きやすいし、アクションしたいって思ってる人は動きやすくなるとも思うんだよね。

ふ:そんな運動があったなんて知らなかった!国として宣言してもらうには日本はハードル高そうだから、はじめは東京都の渋谷区やアキラがいる徳島県の上勝町に宣言してもらったりして、小さな自治体からどんどん広げていく形だといいかもね。

ミ:気候変動に対して活動している人は少ないかもしれないけど、小さい国だからこそ、スパイラルのようなコミュニティやNPO・NGO、研究者たちが繋がって、もっと連携していけたらいいよね。今は、小さなNPOが集めた有益な情報に研究者がアクセスできていなかったり、繋がりがあるとはあまり言えない状況だから。

モ:そう!FFFがきっかけとなって、それまではなかった学生の輪が「見える化」され始めてきてるように、各地に散らばったコミュニティ間の交流を活発にして、いっしょに国や自治体へプッシュできたらいいなって思う。

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ふ:スパイラルのローンチイベントにきてくれたおふじの友達はみんな、「環境問題に対するイメージが変わった」とか、「そんな難しいことじゃないね」「未来に対してすごくハッピーな想いを持てた」って言ってくれて、それってスパイラルだからこそ伝わった空気感だと思うし、その空気を広げていくこともスパイラルのみんなだったらできると思うんだよね。メンバーも各地に増えてきていることですし。

モ:そうだね。温暖化のことを考えるとマジで絶望しかないというか、「熱波がやってくる」とか「90日以上の真夏日」とか「海面上昇で国が消える」とか。でも、だからこそこうやっていっしょに考えたり話せる仲間やコミュニティが必要だし、それは多ければ多いほど政策を動かせるだけの力を持つようになるんだなって海外を見ていて感じる。今は各コミュニティが個々に固まって動きすぎてるし、そういうヤバイ状況を知ってるからつい熱が入って友達に「署名お願いします!」ってプッシュするとちょっと宗教っぽく見えてしまったり、「自分たちとは違う」って思われてしまったり…それだと一向に広がっていかないから。

ミ:今後スパイラルで「生活の中で発生するCO2の目安」と「じゃあどうすればそのCO2を減らせるのか」っていうことを改めて考えて、発信していきたいね!身近に感じてもらう材料があることで、友達とかにも伝えやすくなるだろうし。

モ:ね!!それは絶対に必要だ。

fujigara_spiral club

ふ:おふじもそれめちゃくちゃ知りたいし、2人や他のメンバーといっしょに考えてもいきたい!楽しみだ。2人とも今日は日射しの強いなか本当にありがとう!

モ:いや〜太陽不足で具合悪かったから、元気になってよかった!

ミ:屋上気持ちいいね。おふじ、こんな機会をくれてありがとう!

モ:ありがとー!

fujigara_spiral club

<今月のおしゃべりを終えて>

はーい、みなさま。おふじです。今回の対談はどうだった?

日本に住んでいると感じにくい気候変動という問題。

でも近年、異常気象による川の氾濫や洪水、土砂崩れ、作物不良、

海水温の上昇による海洋生物の異常など…ほら、思い返せば、

日本にも全く影響がないというわけではないことはみんなも気づいているはず。

今回の対談で感じたことは、

自分が「知らないこと」を「知る」ということはとっても大切なことで、

そこから動くきっかけが生まれたり、考えが生まれたりする。

環境問題、社会問題、国際問題…この世界のあらゆる問題は、

本来はすべてひとつの場所から生まれてくるんじゃないかな。

だから、一つの問題について知ると、

そこからさらに根っこを辿って、他の問題に行き着く。

終わりが見えなくて悩んだり苦しくなったりすることもあるかもしれないけど、

そういう時、たまには今回みたいに仲間と話す時間を作ってみて。

もしかしたら、何か新たな発見があるかもしれない。

温暖化について個人でできることとして、スパイラルメンバーのイアンが書いた

温暖化に個人で取り組む 6つの方法」という記事にもアイデアが載っているよ。

この対談を読んで「何かしたい!」って思ってくれた人は、ぜひ参考にしてみてね。

次回のトピックは、「捕鯨についてどう考える?」です。

誰と誰がくじで当たるかな〜

お楽しみに!またね!

おしゃべり連載 第1談「サステナブルなライフスタイルって、なに?」

*1:ダイベストメント→日本の銀行に石炭火力への投融資を止めてもらうため、それら銀行からお金を引き出し、環境にやさしい銀行へ預貯金を移すアクション

*2:FFF→Fridays For Future。選挙権のない若者が、大人が作った政治システム・環境問題への姿勢に対して「これを変えてほしい」と申し入れをするため、海外で広がったムーブメント
FUJIGARA

FUJIGARA

1993年生まれ。埼玉で犬やカラスと踊り狂いながら育つ。もっと詳しく

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