消費活動を見直す

本当に必要?あなたの人生のパートナーになりえる? 今回はものを買うときにどんなことを考えればいいのか、見つめ直してみたよ。

2019.05.25 Do(どぅー)

Do(どぅー)

いま、私は猛烈に長靴がほしい。

梅雨の時期

毎日雨だ。ベランダのバジルが雨で遊んでる声がする。

小学生が黄色い傘をさして、水たまりで遊んでいるのが見える。

長靴って猛烈に可愛くない?

長靴って便利だし。

毎日長靴でいいやん、とさえ思う。

もう一度言う。私は長靴が猛烈にほしい。

今回の記事は長靴がほしいと思うところからはじまる。今まではすぐにネットで買ってた。だって探せば見つかるし。百均で使い捨てのものも買ってた。でもいまは考えてものを買うようになった。

プロダクトデザイナーになって、作る側になって、ものを作る大変さを知った今だからこそ、いまもう一度消費行動について自分で見つめ直したから、それをみんなにも共有できたらなって思う。

途中、私がこのこと考えるきっかけにもなった私の一番大好きなプロダクトデザイナーのDave Hakkensさんの動画のリンクをいくつか貼った。英語だけど、ぜひ一度見てほしい。

これから紹介するのは、ものを買う際にどういう風に考えるべきかというフォーマット。考えるべき順番に並べたので、是非参考にしてほしい。あくまで私なりのフォーマットだから、色々自分なりに付け足していってね。

❶本当に必要かどうか考える。

ものを買うときにみんなは意識していることある?

例えば、デザイン、お金、いつ届くか、便利かどうか とか?

まずはどれくらい使うかを考えてみたよ。

一年のうちに雨は全国平均で約120日間降るらしい。3日に1日の計算だ。少し降ったというのも入るだろうから1週間に2日くらいの計算だろうか。

私は仕事をしているので1週間のうち、外に長時間いるのは土日くらい。じゃあ本当に長靴必要かな?

確かにインターネットのおかげでとても便利な世の中になった。

一方で生活の知恵みたいなのはなくなっていった。昔はそんなにものがすぐに手に入らなかったから、今あるものの中で知恵を振り絞って、工夫して生きてきた。現在では何かなかったら次の日には手に入る。調べれば必要なものは何かしら見つかるし、安くで手に入る。世の中はどんどん便利になっていて、そうやって経済が回ってるんだっていう人もいるけれど、その分大切な資源を使って、誰かが作って、誰かが輸送してるんだってことも忘れないでいたい。

この世界のものなんでも、電車も、携帯も、紙も、看板も、プラスチックも、服も、長靴もこの地球から生まれたもんなんだよ。人がこねこねこねして作り上げたんだよ。それは本当にすごいことだよね。だからこそ一人一人がその「もの」を作る、使う、そして捨てるということに対して責任があると思う。

自分の周りを見てもものが多すぎるとは思わない?まだまだ使える「もの」だらけじゃない?

Too much stuff

❷他の物で代用できないか見直す。

今回雨の日に長靴が欲しいって思ったけど、雨の日に自分の大好きなスニーカーで歩き回ってみた。濡れたけど洗ったら全然大丈夫だった。違う日にはサンダルで雨で遊んだり、ドクターマーチンの革靴で外に出たりもした。子供の頃は気にならなかったのに、どうしてこんなに濡れるのが嫌になったんだろう。靴の場合はスニーカーとかサンダルとか、洗いやすい、何度も使える「もの」を使うことはサステイナブルな生活に繋がるよ。革靴でも多少の雨なら大丈夫。もう一度買う前に自分の家を、靴箱を見直してみよう。なんで必要なのか考えることで、同じ用途に使えるもの(今回の場合は雨の中でも履ける靴は欲しかったから)はたくさん見つかるかもしれないね。

❸他の人に貸りる、ゆずってもらえないか聞いてみる。

長靴がほしいなと思っていると、友達がまた今度新しいサンダルを買った時に、今のサンダルをあげるよって言ってくれた。少し大きいらしい。履かせてもらったけど、とっても歩きやすかったし、雨の日でも完璧。貸してもらえたり、もらえたりできたら、いいよね。大切な友達のものを身に着けるってのも素敵だし。いらないものがあったら捨ててしまう前に、是非周りに(そして私に)言ってみよう。

❹セカンドハンドで買う。

でも良いもののライフサイクルっていうのは本当に長くて、良いものだけ使っていれば、新しいものなんていらんのちゃうかなとさえ思う。ものを買うのを避けることが一番環境にとっていいことだけれども、必要なものがあるときはなるべく古着屋さんとか古道具屋さんとかでものを買ったりするようにはしている。長靴は古着で買いにくいかもしれない。でもメルカリやジモティーなどのフリマアプリとかで新品だけど、サイズが合わなかったやつとかがあったりするから、その子たちが捨てられちゃう前に救ってあげるのもいいかも。

*高円寺に独自通貨で古道具を売っている「新しい人」っていう面白い店があるよ。

❺じっくりとリサーチする。

そもそも長靴ってなんの素材でできてるのかな、って素材について考えるのも大切。出来るだけ環境負荷の少ないものを選ぼう。

PVC 塩化ビニル (プラスチックの中でも環境負荷の高い素材)

合皮

天然ゴム

合成樹脂

EVA

が主な素材として挙げられる。もちろん水に強い素材たちだ。ということはその分環境負荷が高い。というのも、水に強いということは、もしそのまま自然に捨てられてしまったら、丈夫な分、自然に戻りにくい素材だということだからだ。特にプラスチックの場合は焼却する際にも大量のCO2が発生したりと様々な問題がある。詳しくはこちらの記事で。

やはりこの中でいうと自然のものでできた、天然ゴムだろうか。

しかし、一方で天然ゴムの需要の増加に伴って、東南アジアでは森林が伐採され、ゴムの木だけが植えられる単一栽培に取って代わられているらしい。またゴムの木の樹液の生産に大量の水が必要なことも踏まえると、あんまり環境にはよいとは言えなさそうだ。また、摩耗や熱に弱くて、安いゴムはすぐに破けてしまう。

こんな風に色々な尺度からリサーチしてしっかりどこで作られているのか、本当に環境に良い製品なのかラベルをじっくり見よう。


これはリサーチ中に見つけたフランス製のUMOというブランドの長靴。100パーセントリサイクル可能と書いているが、素材はプラスチックの中でも環境負荷の高いPVC。果たしてその審議は…
Eco-Friendly 100% Weatherproof and Breathable Knit Shoes - Made from Recycled Ocean Plastic.
これはキックスターターで支援を募集していた、海洋ごみをリサイクルしてできた、エコフレンドリーでかつ防水のスニーカー。通気性もよく、洗うのも簡単らしい。

❻安くてその場かぎりのものを買うくらいなら買わない。

オンラインで探せばいくらでも安いものは出てくる。でも安ければいいっていうものではない。安いということはそれだけ安い素材を使っているし、一つの製品にかける時間も少ない。下のリンクの動画は、本物のナイキと偽物のナイキの靴を片足づつ履いてどっちが長持ちするのか検証した動画だ。実に面白い。体感的にもわかることだけど、安い製品より高い製品の方が長持ちするに決まっている。その分リサーチやテストなど一つの製品にかけた時間も長いからだ。それにいいものはその分たくさんの人の愛やその素材がもつ地球からのエネルギーがあるから一緒にいてパワーをもらえる

Real VS Fake

No more cheap stuff

❼一生共にするパートナーを購入する。

じゃあ長靴って一生使えるのかな?

嵐の日でも、雷の日でも。そんな心配ないって思うかもしれないけど、私とずっと一緒にいたら、嵐みたいなもんだ。

そんな人生のパートナーみたいな、私のわがままに付き合ってくれるものに出会えたら幸せじゃない?

それに、メンテナンスしやすかったり、修理しやすいものを探して、長く使おう。家にあるものも修理して出来るだけ長く使おう。完璧じゃなくたっていいんだよ。

ここまで考えてやっといいなと思えるものに出会えて、ずっと大切にできるんやったら、もう買ってあげてもいいかもしれない。

今月ずっと長靴がほしくて色々な長靴のリサーチをしたけど、実際にいいな!って思える長靴もいくつかあったよ。それらは少し高かったけど、一生を共にするパートナーになりうると思った。たくさん悩んだものほど、愛も深まるよね。


これは日本の久留米の自社工場で生産されたmoonstarのallweatherというモデル。どの季節、天気でも履くことのできるシューズだよ。ウェブサイトには作り方の工程とかものってるし、今回出会った靴の中で私が一番いいなと思った子だよ。

<まとめ>

❶本当に必要かどうか考える。

❷他の物で代用できないか見直す。

❸他の人に貸りる、ゆずってもらえないか聞いてみる。

❹セカンドハンドを探す。

❺じっくりとリサーチする。

❻安くてその場かぎりのものを買うくらいなら買わない。

❼一生共にするパートナーを購入する。

何かを買うときは是非、頭の中でこの問いを何回もくりかえしてほしい。たくさんのものを持っている人よりも、大切なものをいくつか持っている人の方が好きだな。

ものを買うことで、一瞬は満たされた気持ちになるかもしれないけれど、それは一瞬の間でしかない。ものを大切にすることで満たされる幸せっていうかたちの方がいい。ものには心はないけれど、デザインするときに込めた気持ちがある。自分がデザインするときには丁寧に愛をもって人に届けたい。

消費活動を通して、地球のエネルギーを使い、CO2を排出し、ゴミをたくさん出してしまっている。だけど、少し意識して、ものを大切にすることで地球への負荷を少しでも減らすことができる。

 デザイナーが愛を持って作った、ものを大切に長く使ってくれたら、デザイナーとしてもどんなに嬉しいことか。その人らしさは持っているものだけではない。ものは使うことでその人らしさがそのものに表れてくる。さらに自分の好みのようにカスタマイズしたり、絵の具を塗ったりして、オリジナリティーを出すことも、ものへの愛情を深めるコツかもしれないね。今回は長靴がほしくて、この記事を書いたけど、そのプロセスを通して、自分の持っている靴がどれだけ自分にとって大切かって考え直すきっかけになったよ。周りのものを見渡して、もっと愛を持って接してあげてね。


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Do(どぅー)

Do(どぅー)

近藤弘規(Do どぅー)
1993年6月3日 大阪で生まれ、兵庫県西宮市で育つ。
中高はカトリックの男子校で学び、ボランティアと弓道に打ち込む。元から人とすぐにうちとける性格だった事もあり、ボランティアを通して広い世界を見ることの重要性に気づく。インダストリアルデザイナーという名前のかっこよさに惹かれ、大学ではデザインを学ぶ。イギリスのキングストン大学に一年の留学を通して、サスティナブルデザインに興味をもつ。人とものとライフサイクルと愛をテーマにスパイラルクラブに珍しい関西人としてスパイラルの関西進出を目論む。もっと詳しく

質問はこちらまでお寄せください スパイラルクラブに寄付する

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    清水 イアン

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